obniz Board のセットアップ
obnizを入手したら、セットアップしましょう。
外観
写真は、obnizシリーズでも最も普及している obniz Board(以下単に obniz と表記) の外観です。70×35mmほどの小さな基板に、超小型のLCDと12個の入出力端子、左右に傾ける・押し込むといった操作のできるダイヤルスイッチ、マイクロUSB端子があります。このうちマイクロUSB端子は電源供給用のもので、Arduinoと異なりPCとの通信のために使うものではありません。
初期設定
ユーザ登録
obniz は本体メモリにユーザ作成のプログラムやデータを保存するのではなく、インターネットに接続してサーバから制御されます。プログラム開発も開発者コンソール(Developer’s Console)という専用のサイトから行いますので、obniz 本体に電源を入れる前に開発者コンソールサイトへユーザ登録しましょう。
ユーザ登録の手順は簡単です。用意するものはメールアドレスだけです。
開発者コンソールへのアクセス
まず、https://console.obniz.com/ja/ にアクセスします。
このように『開発者コンソール』画面が開きます。この画面からプログラムエディタなどを呼び出せます。実はユーザ登録しなくても一時利用はできるのですが、ユーザ登録してしまったほうがプログラムをサーバ上に保存できるなど、なにかと便利です。
この画面の右上または左上にある『サインイン/サインアップ』ボタンをクリックします。
サインイン/サインアップ画面
サインイン/サインアップ画面が表示されます。現在はまだユーザ登録をしていませんので、画面一番下の『サインアップ』リンクをクリックします。
アカウントの作成画面
『氏名』『メールアドレス』『パスワード』『パスワードの確認』の4つの欄に必要事項を記入し、『利用規約』『プライバシーポリシー』リンク先の文書に目を通して、『アカウントを作成』ボタンをクリックします。
画面下部に『Success:○○(入力したメールアドレス)宛にメールを送信しました』とメッセージが表示されれば登録成功です。入力に時間がかかってしまうと『タイムアウト』とエラー表示されることがあります。その場合はこの画面をリロードして再度入力して下さい。
メール受信
『obniz<no-replay@obniz.com>』より『メールアドレスの確認』という件名のメールが届きます。
※送信元アドレスや件名は変更される可能性もありますが、SPAMにはご注意下さい
※セキュリティ上の理由などでプレーンテキスト表示している場合、HTMLメールとして表示するように切り替えて下さい
メールにある『本登録完了』ボタンをクリックします。これで登録は完了です。
再びサインイン/サインアップ画面
『アカウントの登録が完了しました』というダイアログが表示されるので、『閉じる』をクリックします。
『サインイン/サインアップ画面』が表示されるので、先ほど登録したメールアドレスとパスワードを入力し、『サインイン』ボタンをクリックします。
開発者コンソール
開発者コンソールが表示されます。先ほどと異なり、左上部分に登録した開発者名が表示されています。かわりに『サインイン/サインアップ』ボタンは表示されません。
このページをブラウザでブックマークしておくとよいでしょう。
本体のセットアップ
obnizに電源を接続
未セットアップの obniz board を USBケーブルで電源アダプタや稼働中の PC、ハブなどに接続して電源を供給すると、この画面が表示されます。
この先のセットアップの方法として『SIMPLE METHOD』『ADVANCED METHOD』の2つの選択肢が表示されていますので、ダイアルスイッチを左右に動かしてどちらかを選択し、ダイアルスイッチを押し込んで決定します。
ここでは『SIMPLE METHOD』を選択してセットアップを続行します。
接続先のWiFiを選択
すこし時間がたつと、接続可能な無線ネットワークの一覧(SSID)が表示されます。接続先をダイアルスイッチで選択(左右)、決定(押)します。
パスワードの入力
無線ネットワークに接続するためのパスワードを入力します。画面下に文字が並んでいるので、ダイアルスイッチで1文字ずつ選択(左右)・決定(押)していきます。
間違えた場合は『BACK』で1文字削除、すべて入力したら『END』で入力完了です。
※長いパスワードだとけっこう入力が面倒ですが、一度接続に成功すれば接続先ネットワークとパスワードは電源を切っても保存されます。
QRコードの表示
デバイスごとに付番されている obniz ID と、開発者コンソールにアクセスするためのQRコードが表示されています。この画面が表示されているとき、obniz は開発者サーバからの接続を待っている状態です。
obniz ID は 1234-5678 の型式です。これは他人に知られないようにして下さい。他人に obniz ID を知られてしまうと勝手に obniz を制御されてしまうことがあります。
ここまでで、セットアップは完了です。動作テストも兼ねて、次の『初めてのプログラム』に進んで下さい。
初めてのプログラム
obniz 本体のセットアップの最後に表示された QRコードをスマホ等で読み取ると、『obniz開発者コンソール』にアクセスできます。QRコードの内容は『 HTTP://OBNIZ.COM/P/<obniz ID>』です。たとえば obniz ID が『1234-5678』なら、『HTTP://OBNIZ.COM/O/12345678』(obniz IDのハイフンは除きます)となります。PCからアクセスする場合など、QRコードを読み込めない場合は手動で http://obniz.com/P/<obniz ID> にアクセスするか、先にユーザ登録して開いた開発者コンソールから obniz ID を入力して下さい。
QRコードからアクセス(またはQRコードが示すURL入力)する場合は次項『QRコードからアクセスした場合』、開発者コンソールからアクセスする場合は次項を飛ばして『開発者コンソールから obniz ID を入力する場合』から続きをお読み下さい。
QRコードからアクセスした場合
QRコードのURLにアクセスすると、『HTMLプログラムを開く』『ブロックプログラムを開く』の2つの選択肢が表示されます。
『HTMLプログラムを開く』では HTML + JavaScript のソースコードを直接編集するテキストエディタ、『ブロックプログラムを開く』では Scratch のように GUI画面でブロックを重ねてプログラムを作成するブロックエディタが表示されます。
ここでは『HTMLプログラムを開く』をクリックしたとして続きを解説します。
(次項・次次項を飛ばして『HTMLプログラムの場合』から続きをお読み下さい)
開発者コンソール画面から obniz ID を入力する場合
開発者コンソールからもプログラム用テキストエディタ/ブロックエディタにアクセスできます。
開発ツールにアクセスするには、画面左にあるメニューから『開発』をクリックします。
『HTMLプログラム』『ブロックプログラム』の2つのサブメニューが表示されます。
『HTMLプログラム』では HTML + JavaScript のソースコードを直接編集するテキストエディタ、『ブロックプログラム』では Scratch のように GUI画面でブロックを重ねてプログラムを作成するブロックエディタが表示されます。
どちらかを選んでクリックします。
obniz IDの入力
エディタが表示される前に『obniz ID を入力』ダイアログが表示されるので、obniz 本体に表示されている ID を『1234-5678』の型式で入力します。
※2回目以降は、前回入力したIDが最初から入力された状態になっています
『開く』をクリックすると、HTMLプログラムエディタが表示されます。
HTMLプログラムエディタ
最初からテストプログラムが入力された状態でエディタが表示されます。
今回はプログラムには手を加えず、画面上部の『実行』ボタンをクリックします。
プログラムの実行画面
実行画面は、プログラムの内容(HTML/CSS)によって異なります。
obniz 本体の液晶画面に『Hello World』と表示されているはずです。
obniz の I/O 端子に LED を接続するとブラウザ上から点滅を制御できるのですが、詳しいことは次の記事で解説します。
再設定を行う場合
無線LANの接続先を再設定したい場合は、いったんUSBケーブルを外し、ダイアルスイッチを押しながらUSBケーブルを再接続します。
このメニューが表示されます。
『Normal launch』は保存されている設定通りにそのまま起動します。
『Clear Setting』は保存されている設定を削除します。
『Display info』はobniz OS のバージョンやMACアドレスを表示します。
再設定したい場合は、『Clear Setting』を選択・決定します。あとは obniz 本体のセットアップを再度実行します。
まとめ
- obnizを使用するには無線LAN環境が必須
- obniz本体には接続する無線LANの設定を行う
- プログラムは専用サイト・開発者コンソールから行う
- 開発者コンソールにユーザ登録をした方が便利(一回試用するだけなら登録しなくても可能)
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